混同されやすいコーチングとセラピー!その違いを分かりやすく解説
自分が抱えている問題を解決したいと考えている人に、今回の記事はおすすめです。コーチングやセラピーというような用語は聞いたことがあるけれど両者の違いが分からない人は、今回の記事を参考にしてください。セラピーは過去に注目して、コーチングは未来に注目します。最近はコーチングビジネスも増加しています。
そもそもセラピーとは
日本でも古くから取り組まれてきたセラピーは、話すことを重視しています。セラピストが顧客の気持ちに寄り添いながら、顧客が抱えている問題の解決を目指します。
セラピーとは
こちらは話すことを重視しています。カウンセリングやコーチングのように、顧客の話に耳を傾けるよりも話をする時間のほうが長くなります。アロマセラピーやカラーセラピーなどがあります。顧客が自分で答えを見つけるのではなく、セラピストに答えを教えてもらうのを期待しているのが特徴です。また、気付きを与えるよりも癒しを与えるイメージのほうが強く、セラピストの積極的な施術で顧客が抱えている悩みを解消します。
メリットとデメリット
即効性があるのがメリットです。また、結論をすぐに顧客に伝えるので、抱えている問題がすぐに解決されます。解決までのスピードが速いほうがよいと考えている人にはセラピーは適しているでしょう。すぐに気持ちが楽になるのも特徴的です。デメリットは、セラピストと相性がよくなければ、結果や受け止め方に差が生じる可能性があることです。成果のレベルが変化するので理解しておきましょう。答えを自分で出すのではなくセラピストが出すようになっているので、このようなデメリットが生まれます。
コーチングとセラピーの違い
両者の違いを理解しましょう。過去のでき事に目を向けるセラピーと未来志向のコーチングには違いがあります。
階層的なセラピー
セラピストは顧客の話を丁寧に誘導する専門家です。特別な訓練を受けているので、さりげなく顧客に議題を設定するのが得意です。また、対話が必要な場面ではさりげなく対話を促します。
満足度と生産性向上を目標とするコーチング
一方がリードするセラピーとは異なり、コーチングは顧客とコーチによる共同作業です。顧客の目標達成をサポートする立場のコーチですが、自分の知識を顧客に提供するよりも、顧客が気付いていない部分に目を向けてあげる作業を行います。決して教師と生徒の関係になってはいけません。自分の知識を提供してあげる場ではないからです。顧客がその分野や事項に関して知識を保有しているものの、実行に移せていない場合にサポートするかたちをとります。
たとえば、ホームページの反響率を調査する重要性を顧客は認知しています。しかし、具体的にCV、UU、KPIなどの数字を日々追っていませんでした。そのような状況のときに数字を追う方法をコーチします。これにより、顧客はすぐに実行できます。自分で取り組まなくてはいけないと感じていたから、モチベーションは高い状態です。ある程度の期間は継続できるので心配ありません。
セラピーは過去に注目する
過去に発生したでき事に注目するのがセラピーです。交通事故、愛人との死別、受験の失敗などの人生のトラウマとなっている出来事に注目して、心の傷から得られる意味を見出す作業です。それは顧客とセラピストが共同で行うものではなく、顧客がセラピストに必要な情報を提供し、セラピストが過去の出来事で生じた心の傷から得られる意味を見出します。
コーチングは未来に注目する
過去のでき事を振り返るのではなく、未来に目を向けて行動します。新たな可能性を切り開くことを焦点としているので、これから目標を達成するために自分はどのように行動すればよいのか注目します。
使い分けることが大切
セラピーもコーチングもなりたい自分に目を向ける大切な作業です。
目標や目的を達成したい人にコーチングは機能する
行動変容を目的としているコーチングでは、自分で目標や目的を達成したい人に限り機能します。コーチングを受ける前から自分で目標を設定している人や、コーチと会話を重ねて設定した目標がある人は機能するでしょう。反対に、コーチに目標を設定してもらいたいと考えている人や、コーチに課題を解決してもらいたいと考えている人にはあまり機能しません。
顧客の態度が受動的ではなく、顧客とコーチにシナジー効果が生まれなければ、望んでいる効果が得られないことを理解しておきましょう。また、コーチも初回のコーチングでそのような特性のある顧客に対し、コーチングの意義や目的を伝えておくとよいでしょう。以上のことから、セラピーとコーチングを使い分けることが大切です。
まとめ
セラピーとコーチングの違いを知ることで、自分にはどちらが適しているのか分かります。現在抱えている悩みが過去から来たものなのか、未来に目を向けるべきなのかにより上手に使い分けましょう。この際、誰にセラピーを依頼するのか、誰にコーチを依頼するのかを考えなくてはいけません。無料で相談できる機会や無料で体験できる機会がれば積極的に参加しましょう。どちらが優れているというわけではありません。大切なのは使い分けることです。