コーチングは健康面にも役立つ?ヘルスコーチングとは
「ヘルスコーチング」はアメリカにあるサービスで、禁煙支援をはじめ生活習慣病の改善・予防などの場面で活用されています。たとえば、ある大手医療機関の大学医療センターでは、月3~4回の頻度で1回30分の電話によるヘルスコーチングを提供しています。この記事では、ヘルスコーチングの実態や需要、ヘルスコーチになる方法をご紹介します。
ヘルスコーチングとは
ここではまず「ヘルスコーチングとは何か?」という点についてまとめています。
■心とカラダの健康をサポート
ヘルスコーチングとは「糖尿病を予防したい」「コレステロールを下げたい」など、クライアントの定めた健康上のゴールに向けて、心とカラダの両面からサポートすることです。サポートを受けることで、クライアントは食生活やライフスタイルのなかから自分にとってベストな方法を理解し、選択できるようになります。
■生活習慣病の予防などに貢献
ヘルスコーチングでは、クライアントが健康になるための専門的な知識を得て、なおかつ手にした知識や習慣が定着して継続できるようになるまでサポートを行います。
また、ヘルスコーチングを受ける人には「健康診断で異常な数値が出たけれど、発病には至っていない」など生活習慣病予備軍が多いです。よって、主に生活習慣病の予防などにヘルスコーチングは貢献しているといえます。
ヘルスコーチの需要はあるの?
ヘルスコーチングを行う人のことを、「ヘルスコーチ」と呼びます。そして、ここではヘルスコーチの需要について、まとめています。
■アメリカでは毎日のように需要が増加
ヘルスコーチング発祥の地となったアメリカでは、毎日のようにヘルスコーチの需要が増えています。これには「治療よりも、未病・予防がより重要視されるようになった」という近年のヘルスケア業界の風潮が背景となっています。
事実、保険会社が被保険者を対象にヘルスコーチングを行うサービスも始まっているのです。よって、もはやアメリカではヘルスコーチは需要があるだけでなく、1つのキャリアとして確立されているともいえるでしょう。
■超高齢化社会で健康への関心が上昇!
では、「日本ではヘルスコーチの需要がないのか?」というと、決してそのようなことはありません。1970年には高齢化社会、そして2007年には超高齢化社会に突入した日本では「老後、いかに生きるのか」というのが1つの大きな課題となりました。
その結果、充実した余生を送るためにも健康でありたいと願う高齢者たちが急増し、日本でも健康への関心が非常に高まっているのです。よって、日本でもヘルスコーチの需要があるといえるでしょう。
■ヘルスコーチングが役立つ職業も多い
ヘルスコーチは主に病院やスポーツジム、保険会社で活躍しています。しかし、意外なことにまったく別の職業でも、ヘルスコーチングを身につけることが役立つ職業は多いのです。
具体的には、医師・看護師・介護士などの医療や介護業界に携わっている方をはじめ、学校教諭・塾講師・企業内における管理職など、人を教え育てる職業の人などです。
ヘルスコーチになる方法
ヘルスコーチングの具体的な内容や、ヘルスコーチの需要の有無などがわかってきたところで、実際にヘルスコーチになる方法を見ていきましょう。
■自分に合ったプログラムを受講しよう
ヘルスコーチになるためには、資格が必要です。高い専門知識を身につけられ、なおかつ資格取得までじっくりサポートしてもらえるプログラムを受講しましょう。とくに、カウンセリングスキルや最新の健康情報、そしてビジネス開発に向けたトレーニングが提供されているかどうか、受講前にチェックすることをおすすめします。
■健康関連資格+コーチングスキルを身につけよう
ヘルスコーチになるには栄養士など健康関連の資格はもちろん、コーチングスキルも身につける必要があります。ここで求められるコーチングスキルとは、トレーナーのように一方的に教え導くことではありません。
クライアント自身から健康に関する目標を引き出し、PDCAサイクルを回しながら目標達成に向けてサポートをしていくスキルです。そのためにも、傾聴力を鍛えることが重要だといえます。
■クライアントと「よい関係」を築く努力をしよう
健康に向けた目標が1人ひとり異なることから、ヘルスコーチングはクライアントとマンツーマンで行うのが基本です。よって、カウンセリングと同じように、クライアントと強い信頼と絆で結ばれた「よい関係」を築く努力をしましょう。そのためにも、普段から人間関係を大事にする姿勢が必要です。
健康面に役立つヘルスコーチング、そしてコーチングを担当するヘルスコーチについてご紹介してきました。医療の発達により長生きできるようになった現代では、「年を取っても健康でいたい」と健康への関心が高い人が急速に増えています。保険会社やスポーツジムなど活躍できる場所も広がってきているため、ヘルスコーチングが気になる方はぜひ情報を集めてみてください。